クリエーターというアイデンティティCR001
まだ、何もつくり出しては居なかった頃から、自らを“ クリエーター(creator) ”と表現してきた。
本当のところを言えば最初の頃は少し恥ずかしかった。
わたしの中で、“ クリエーター(creator) ”というのは何もないゼロの状態からなにかすごいものをつくり出す、それはすごい人だという認識でいたからだ。
でも、だからこそ、自らを“ クリエーター(creator) ”と称しておくことがわたし自身の無意識レベルに働きかける重要なことだということがわかっていた。
クリエーターとは?
クリエーター(creator)を、何かをつくり出す人という解釈で考えると、
[illustrator:イラストレーター]も、[designer:デザイナー]も、[photographer:フォトグラファー]も、[Videographer:ビデオグラファー]もクリエーター(creator)という括りになる。
もっと言ってしまえば、
[marketer:マーケッター]も、[salesperson:セールスパーソン]も、[director:ディレクター]も、広い括りでは、クリエーター(creator)と言えなくもない。
マーケッターは新しい市場をつくり出すし、セールスパーソンがモノやサービスを売ることで、買った相手の新しいライフスタイルをつくり出すというものの見方も出来るだろう。
ディレクターはコンテンツをつくり出すためのディレクションを切るわけだ。
そう考えた時、多くの職業はクリエーター(creator)という括りで考えて見れば、自らの活動を違った視点で捉えることが出来る。そしてそれが自らが取り組んでいる仕事に対する価値を上げてくれる。
いろいろな人が言っていること
そこで、昔からいろいろなところで聴くことだけど、「私はイラストレーターだから、デザインはしない」とか、「私はフォトグラファーだからセールスはやならい」といったフレーズがある。
この考えって、自らの活動の幅を 狭 めてしまうようなもったいない考えだとわたしは思っている。
〝私はコレしか出来ない、やらない、他はわからない〟という考え方をしているうちは物事を捉える視野が狭く、能力の向上を阻んでいく。
だから、自分自身の物事を捉える視野を広げるためには、自分自身の定義付けを抽象化することが効果的なんだろうと考える。
それが、フォトグラファーがより深く人々の心を魅了する写真を撮りたいのであれば、自らをクリエーターという認識に上げてみるということだ。
認識を上げるということ
表現を変えると、他の役割というか、ちゃんとアイデンティティも持つことなんじゃないかと思う。
フォトグラファーがセールスパーソンというアイデンティティも持つことで、2個分のアイデンティティの世界観が見えてくるわけだ。
そうやっていくつかのアイデンティティを持つことで、どんどんその人の世界観は抽象化されて、視野が広がっていく。
その簡単な手法が、フォトグラファーとセールスパーソンといったアイデンティティの抽象度を上げて、クリエーターになってみるということなわけだ。