川村 みきをのメモ帳

日々のアウトプットをメモっています。

受けたクレームCR020

sbcc|自分ブランド名刺の原型を初めて制作して、その半年後にsbcc|自分ブランド名刺として世に出してからの3年間と1ヶ月の間に幾つかのクレームを受けてきた。

一番多くクレームを受けていた時期はsbcc|自分ブランド名刺の制作がピークだった1年間。あの頃はまだ体制が整っていないところに、制作の依頼をどんどん詰め込んでいった事がクレームの引き金になった。

そしてそのクレームのほぼ全ての内容は、「連絡が無い・遅い」というもの。

sbccが名刺制作で最もクレームを受けた1年間

 

簡単に説明すると、sbcc|自分ブランド名刺の制作を依頼されたクライアントにはまず最初に事務局からメールを送る。

その後、事務局あるいはクリエイターが、メールとSkypeや電話を使って、クライアントと制作の打合せをする。

その後、24時間以内にsbcc|自分ブランド名刺のテキストラフデザインを送るのだ。

そこから、クライアントがテキストの内容を確認してOKならイラストとデザインの制作に入る。 そして何度かクライアントにチェックしてもらいながら入稿に辿り着き、印刷して発送する。

流れ的には一般的なDTP制作の流れなんだけど最初の10ヶ月ほどは本当にミスが多くてクレームが続いた。 そしてそのクレームのほぼ全てが「連絡が無い・遅い」というもの。

そしてそのクレームで「バカヤロー遅いんだよ!」とかそんな感じのものは一つもなかった。

これまで受けたクレームで記憶に残っていて、今も忘れられないクレームが二つある。

 

いまでも忘れられないクレーム

 

一つは、名前は忘れたがそのクライアントの職業は普通のOLで特技はずっと習い続けていたピアノ。

その特技を活かしてフリーのピアノ講師として独立をされることになり、その為に通った起業の学校でsbcc|自分ブランド名刺を案内されて、そのご縁で制作の依頼をいただいた。

確かまだサービスを始めて間もない頃だったと記憶している。

制作を担当したsbccのクリエイターがこのクライアントにご案内のメールを送って、その後にクライアントからメールが返って来たかどうかは定かではないが、そのまま放置してしまった。

2ヶ月後くらいににクライアントから事務局に連絡があり、放置していた事が発覚。

すぐに担当のクライアントに連絡して対応を促したが、メールを一本送っただけでまた放置。

これは後になって分かったことなんだけど、当時のsbccのクリエイターはGmailアドレスをそのまま使っていて、このクリエイターが送ったメールが、たまたま相手のメールボックスには届かずに迷惑メールとして処理されていた為、相手はメールを受け取っていなかったそうだ。

あの頃はジーメールからの送信がよく迷惑メールになっていた。 この事があってからクリエイター全員に独自ドメインのメールアドレスを設定した。

通っていた起業の学校でsbcc|自分ブランド名刺を知り、初めての独立でどうしても自身のsbcc|自分ブランド名刺を持って、これまで長年ピアノを教えてくれた恩師の主催のパーティの場で、独立の報告をしてsbcc|自分ブランド名刺を配りたかったらしい。

この事をずっと後になってとても残念そうに紹介してくれた人に話をしていたという事をわたしはその紹介者から聴いた。

もう一つの忘れられないクレーム

 

もう一つの忘れられないクレームは、北海道の大学生の北川さん。

大学生だった北川さんは当時やっていたツイッターでsbcc|自分ブランド名刺を知り制作の依頼をされた。

そして最初に事務局で対応したのがわたしだったのだが、メールの返信が遅くなってしまって北川さんを待たせてしまった。

その後に対応したsbccのクリエイターからのメールの返信も遅く、更に北川さんを待たせてしまってその後、北川さんからメールが返って来なくなりそのままになってしまった。

そしてツイッターで北川さんのツィートを見て、わたしはパソコンの前でしばらく固まってしまった。

そこにはこう書いてあった。

『ネットで凄い素敵な名刺を見つけて早速申し込み!待てど暮らせど放置...就活で使おうと楽しみにしてたのにとても残念』

『あたしが大学生だからお金持ってなさそうだから、後回しにされたのかな...大学生でもバイトしてるからちゃんとお金払うって(怒)』

この事があって、クリエイターのみんなでちゃんと話をした。

その話し合いの後で誰もが、自らがコミュニケーションを取って来れなかった事をとても悔やんだ。

この打合せの時にあるクリエイターがこんな事を言った。 その時の言葉が今もわたしの胸に残っている。

「sbccの制作をやります!って言ったその時点でそれは約束!」

「だから受け取ったメールにはちゃんと返す、メールしますと言ったらちゃんとメールする、もらった電話にはちゃんと折り返す!」

「忙しいとか、気分が乗らないとかそんなのスィートな言い訳を20歳を超えた大人がしてんじゃねぇ!」

確かに、その通りだ。

この言葉に対して、どんなに上手くどんなに綺麗な事を言っても、全てがいい訳になることが辛かった。

もし、クライアントがクレームを言って怒鳴ってくれていたらどれ程、気分が楽だったろう。 と、思う。

わたし達のコミュニケーション力の不足で、せっかくsbcc|自分ブランド名刺を楽しみにしていたクライアントを悲しませてしまった事は今でも思い出すとチクチクとした痛みを伴う。

『sbcc|自分ブランド名刺の制作をやっていきます。』

と、言った以上その時点でこれは約束。

この約束はわたしや他のクリエイターとの約束でもあるが、既に出会ったクライアントや、これから出会う全てのクライアントとの約束でもある。

その約束を反故にしてしまい、わたし達sbccのクリエイターは、クライアントを悲しませてしまった。

そしてこの事に気づかなかった自らのレベルの低さをあの時は呪った。

その事件から約半年間この事を胸に、わたし達sbccのクリエイターはしっかり他の人とコミュニケーションを取りつつ制作を進めていった。

途中でそんなわたし達と合わないレベルのイラストレーターやデザイナーは去っていった。

少し寂しかったがわたし達はそれはそれでいいと思った。

そしてそこから何度か自身のゴールを再確認した。

そこから驚くべきスピードで変化が訪れそれぞれが、それぞれのゴールへの道のりを進んでいった。

 

sbcc|自分ブランド名刺の制作を再スタート

 

あれから紆余曲折を経てsbccが再スタートした。 その為にわたしは何をすればいいかを日々熟考しつつ、sbccのベースとなる土台を作っている。

魂を込めてデザインの制作が出来る場を、イラストを描ける場を、Webサイトを作れる場を映像の編集が出来る場を、人に伝えられる場をマーケティングが出来る場を作ろうともがいている途中だ。

二度とあの時みたくクライアントを悲しませることが無いよう、しっかりと土台を築くことが今、わたしが最もすべきことだと思っている。

一度でも「やる!」と口にした時点でそれは約束。

簡単に約束を破って相手に失望を与えることだけはもう二度としない。