川村 みきをのメモ帳

日々のアウトプットをメモっています。

今、求めているモノCR036

情報が行き届き単純な『恐怖』や【痛み】を感じなくなり、死ぬほど欲しいモノが無くなり、『利益』と【快楽】を得る為の動機が薄れていったということ。

そして、

そんな情報が行き届き便利で快適で、死ぬほど欲しいモノが無い時代に、【反応性】だけで生きている人がいま求めているのはいったいなんだろうか?

 

一言で言えばそれは、『充実感』ではないだろうか?

 

いつも心が満たされている... いつも心が平穏を保っている... そんな状態を意識的にも潜在的にも強く求めているそんな風に思う。

 

【反応性】だけで生きている人はいつも心に不安を抱えている。何故なら、常に何かあるいは誰かから働きかけられることで生きているからだ。

その働きかけは時に温かく感じることもあれば、時に冷たく感じることもある。自分自身にとって、都合の良い事もあるし、都合の悪い事もある。

楽しいと思うこともあるし、嬉しいと思うこともあるし、悲しいと思うこともあるし、苦しいと思うこともある。

そんな風にどんな働きかけをされるか分からないだから、【反応性】だけで生きている人はいつも心が落ち着かない。

いつどこで誰に何を言われるか? いつどこで誰に何を命令されるか? いつどこで何に何をされるか?

そんな事にいつも心が反応している。 【反応性】だけで生きている人が付き合う人は自分に取って都合がいい人。 つまり自分自身にとって『利益』と【快楽】を与えてくれる人が都合がいい人だ。 だから人と関わり合う時はいつも、無意識に「損得」で相手を見てしまう。

この人は自分自身にとって、都合がいいか悪いか、使えるか使えないか楽しませてくれるか楽しませてくれないか

だから深い人間関係の付き合いが出来ない。 腐れ縁ではなく、長く続く良き人間関係を構築していくことが出来ない。 だから【反応性】だけで生きている人はいつも心が乾いている。

わたしは18歳から旅行関係の専門学校に入りその後に東京の大学に通ったのだが、同時に派遣で添乗員の仕事をやっていた。 この時のわたしのGOALは、「行った事が無い場所へ出向くこと」というわけの分からないGOALだった。 あの時は何か満たされない感情を旅行で埋めようとしていただけなのかも知れない。 そしてそれを仕事にしてしまえば、常にいろいろな場所へ出向いているから自身の満たされない想いに目を向けなくてもいいとさえ考えていたように思う。 そして常に動いていると、ゆっくり考える時間は生まれないと思った。

つまり、熟考することから逃げていた。

しかし、添乗員としていろいろな場所へ出向くたびにこの「満たされない想い」は増幅していった。 『恐怖』や【痛み】を感じなくなり、『利益』と【快楽】を得る為の動機が無くなってしまい、

「いったい何の為に仕事をしてるんだろう…」

と、よく旅行先の温泉に浸かりながら、旅行先の素晴らしい景色を見ながら考えた。 そんな空虚な感情は東京の雑多な環境より、美しい大自然の中に行けば行くほど濃くなる。 ちょうどこの頃の社会にはそんな満たされない想いを抱えた人が溢れ出していたように思う。 そして、『自分探しの旅』とか言って、自分を探しに旅に出ることがブームになった。 わたしの場合は、仕事で旅行に行っていたので、日々『自分探しの旅』に出ているみたいなものだったが。 だけど、探せば探すほど自分は見つからない。

『自分探しの旅』に出かけて、「自分を見つけてきた!」っていう人にわたしはいまだかつて出会った事がない。 だって、『自分』(きっと本当の自分のこと)という定義がよく分からない。

ただ、それを満たされた想い=『充実感』だとすれば、そのままでは永遠に得られない。 【反応性】だけで生きているということは、常に何かからの働きかけを待っている状態なわけだから『充実感』なんてものは得られない得られるわけが無い。

何故なら【反応性】だけで生きている人の周りにいるのはやはり【反応性】だけで生きている人が多く、常にみんな働きかけを待っている状態なわけで、そこには『充実感』なんてものは存在しない。

そもそも『充実感』なんてものは働きかけられて得るものでは決してない。 そして【反応性】だけで生きている時間が長くなれば長くなるほど『充実感』から遠ざかっていく。

では【反応性】だけで生きている時間が長くなれば人はどうなっていくのか?

まず時折、もの凄い空虚感に襲われることがある。この空虚感は自身の中の【感受性】が何かのキッカケで表に出てきて、現状に警笛を鳴らしているサインだ。 『本当は私はこんなことがしたい』『本当はこんな生き方がしたい』といったイノセントな【感受性】が意識に上がってくる。

そして現実との乖離にもがく。

そんな時に人はもの凄い空虚感に見舞われる。 それはある日突然襲ってくる。

昨日と同じ今日のはずなのにやらなければいけない事全てが虚しくなる。

だからもの凄い空虚感を感じるのは実は、決して悪いことではない。 現状に【感受性】が警笛を鳴らしているのだ。 そして【反応性】だけで生きている時間が長くなった人がもう一つ陥る症状というのが・・・・