川村 みきをのメモ帳

日々のアウトプットをメモっています。

新しい環境を創るCR060

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『もう、このままぼんやりと幻想を抱いた
まま年老いていくだけなら死んだほうが、
まだマシだ。』

という強い『覚悟』を決めて、
初期のメンバーでsbccを始めた。


だけど、そんな『覚悟』も日を追うごとに
薄れてしまうような感覚があった。

そして始めのうちはこまめに連絡を
取り合ってはいたが日を追うごとに間が
空くようになった。


案件はあるのだけど、一向に進まないと
いった状況が発生した。


sbcc|自分ブランド名刺もオーダーが
溜まってしまい制作が進まなかった。


その原因は単純だった。

それは一時、感情が盛り上がっただけで
時間が経てばまた元の日常に戻っただけ、
ということだった。


つまり、昨日までの繰り返しの今日を
また歩き始めてしまっていたということ。


わたし達は焦ったが意志の力だけでは
どうにも先に進めなかった。


わたしは当時、荻窪の一軒家に知り合いと
一緒に暮らしていて、池袋にはわたし専用の
作業場を持っていてそこに電話線などを
引いてオフィス機能を持たせていた。


そして生活はPCサポート事業で
何とか生計は成り立っていたし、
なかなか忙しくもあった。


他のクリエイターも同じだった。


派遣スタッフで9時~18時のフルタイム
で働いているクリエイターもいたし、

イベントコンパニオンなどの割のいい
収入を得ているクリエイターもいた。

ファミレスでバイトをしながら、
足りない分は年老いた親からの援助を
受けて暮らしているクリエイターもいた。


誰もがみんな頭では、

『このままじゃまずい・・・。』
『このままではダメになる・・・。』

ということは分かっていた。

でも、居心地のいい暮らしや、
慣れ親しんだ暮らしを手放す勇気が
どうしても持てなかった。


そして自分自身に向かって誰もが
反論出来ない言い訳を考えていた。


それはわたしも同じだった。
実はその時はとても怖かったのだ。

sbcc|自分ブランド名刺の制作が
溜まっている事実、サイト制作の案件が
処理できていない事実に目を向ける事を
どこかで避けていた。


もし、他のsbccのクリエイターに、

「わたしさんPCサポートの仕事
忙しいって言いますが、
sbccどうするんですか?」

と言われたらどうしよう…と思って

ちゃんとその時ようの言い訳も
幾つか用意していた。

PCサポートのお客さんの予約もあるし…」

「何よりわたしはアドビのイラストレータ
がほら、使えないし…」


「サイト制作も精一杯やった…と、
言えば何とか分かってもらえるだろう」


そしてそんな事を考える度に強烈な
虚しさを味わって、『何か違うな…』と
いうメッセージを受け取っていた。


他のsbccのクリエイターも同様に
考えていたそうだ。

誰一人としてクライアントのほうには
目を向けていなかったし、みんな自分の
都合を優先していた。


今までと同じ環境で新しい事を始めて
上手くいく道理が無い事は明らかなのに
誰もそのことに目を向けずに、
これまでの延長線上で新しい事に取り組み
そして上手くいかないと嘆いていた。


それはまるで暖かいお布団の中で、
起きて勉強しなきゃzzzzと考えるような
ものだ。


そのままでは勉強するという行為は
一生達成されない。


刻一刻と確実に過ぎ去っていく時間に
わたし達sbccのクリエイターは焦った。

でも、どうしていいか本当に分からない、
そんな繰り返しの日々を送っていた。


心の中では『新しい環境を創らなきゃ…』
と、念仏を唱えるように反芻していた。

 

 

 


to be continued