川村 みきをのメモ帳

日々のアウトプットをメモっています。

世界が止まったかのようにCR071

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『覚悟』を決めても進まない・進めない。
気持ちが盛り上がったのに続かない。

やっている事はhave to?want to?

そもそも【何の為に何をどうやっていくの
か?】を考える。

その答えは知りたいようで知りたくない。
答えを知って変化を受け入れてこれまでの
価値観をDelite(削除)したくないから。

そして【見て見ないフリ】でやり過ごす。

やがてニッチもサッチもいかなくなる。

で、自らをアップグレードする必要がある
ということに気づき、今やっている事を
ガムシャラにこなしていく。

まるでやっと本当にやるべきだった事に
巡り会えたかのように自身に言い聞かせる
ように聞かれてもないのに他人に話したり
して。


そしてある日そんな感情がプツンと糸が
切れるように音を立てて切れてしまった。


それは確か、1996年の10月だったと思う。


修学旅行の添乗員として仕事をしている
そんな最中の出来事だった。

3泊4日の仕事で、最初に福島県郡山市
出向き、現地の旅行会社で打合せをして、
そのまま近くのホテルに宿泊して翌朝に
福島県郡山市の中学生達と修学旅行に
出かけた。

初日は横浜に行きヒルトンホテルに宿泊。
二日目は東京観光で上野動物園に出向く。

そして最終日の三日目にはメインの、
東京ディズニーランドで終日過ごすという
プランが組まれていた。

そんな東京ディズニーランド福島県
中学生の子達と遊んでいた時にある一人の
女の子がこんな事を聞いてきた。


「添乗員さんは何故?添乗員さんになった
のですか?」


あどけない中学生のこんな質問に、
わたしは言葉に詰まってしまった。


『何故?添乗員になったのか?それは…
日本中に行きたかったから…でも、
その願いは既に叶っているし…では、
何故?今も添乗員を続けているのか?』


『生活していくため?』


そんな答えを人として次の世代に渡して
いいんだろうか?


様々な答えが頭を巡ったが、
それらはすべてが言い訳だった。


実はこの時すでにわたしが旅行の添乗員を
やり続ける目的は無かった。


ただ、自らをアップグレードする為にと
いう言い訳を自身に課してやっていた。

そして、

【添乗員をやり続けなければいけない】

という焦燥感に捕われていた。

それはせっかく東京に出てきたという事や、
途中で投げ出すことは人間失格という指摘、
生活していく為には我慢して労働する必要
があるという指摘、

そしてこれらを覆い隠すように聞かれても
いないのに他人に自身がやっている事を
正当化させるべく喋り捲っていた。

必死になって自分自身を騙していた。


けど、どれだけあざとい詐欺師でも、
自分自身には嘘はつけない。


そして自分自身に嘘をつき続けるという
行為は様々な弊害をもたらしていく。


それは、

自分に自信が持てなくなる。
そしていつも劣等感を抱えてしまう。


わたしはこの時点では過去に生きていた。
正しくは過去に縛られて生きていた。


昔、抱いた淡い欲望に縛られて、
遠い過去に生きていた。


そんな人間は今を生きていない。


『日本中に行きたい』という淡い欲望。


大昔に見たその淡い欲望にしがみつき、
様々な事を【見て見ないふり】をしながら
生きてきた。

巡ってくるピンチやチャンスから、
もっともらしい理由をつけて逃げてきた。


そして今回もガムシャラに事をこなすと
いうチカラ技で逃げ出そうとしていた。

その責任を先輩のアドバイスにどこかで
なすり付けていた。


そんな時、ある中学生の女の子からの

「添乗員さんは何故?添乗員さんになった
のですか?」という質問が逃げ出そうと
していたわたしの足を止めた。


その瞬間、世界が一瞬止まったように
感じてそこから一歩も動けなくなった。

 

 

 

 

to be continued