川村 みきをのメモ帳

日々のアウトプットをメモっています。

伝わらないのか?CR055

 

 

「意味が分かりません。」

 

天野さんからの回答だ。

「わたしさんの言ってる意味がわかりません。」


わたしの料理の世界の例えがどうもわかり辛かったみたいだ。
では医者の世界ではどうだろうか。


わたしの大切な友人がわたしの隣りで腹痛を訴えている。


「お腹痛い…」

顔が真っ青だ。


こりゃヤバイな・・・


「久々に飯でも行こうよ」とその友人から電話があり、誘われて一緒にご飯を食べていてその途中で突然、友人がお腹を抱えて苦しみだしたのだ。

ここでは、わたしも一応ドクターだけど、でも外科医だ。


だから外傷なら治療できるが、身体の内側の痛みはよく分からない。


友人は苦しんでいる。


知人の内科医に電話をかけて助けを頼んだが腕のいい内科医の知人は患者の行列が出来ていて、それどころじゃない

「こっちが助けて欲しいくらいだよ。」


と言われてしまった。

そんな時でも大切な友人の顔色はどんどん悪くなっている。


わたしじゃ手に負えない。


そんな時に『天野医院』と書かれた看板が見えた。


わたしは『天野医院』と書かれたその看板だけを頼りに『天野医院』の門を叩く。


「友人が突然お腹を押さえて苦しみだて、もしかしたら食べたものが原因かと思うのですが、わたしも同じものを食べたので何とも言えません。」


「もしかしたら特定の食材のアレルギーで当人も気づいていない食材があって、それを誤って食べてしまったのでは?と思ったのですが…そっちの分野はあまり詳しくなくて…」


「天野先生、助けてください(泣)」


と、わたしが懇願して貴方は、


「分かりました。」とだけ言って、そのまま特に何もアクションを起こさずに、さっきまで続けていた別の患者のカルテを書き続けていたら…こちらを見なかったら…
わたしの感情はどうなるだろう?


・・・

「先生何か処置してください!」


とわたしが言ったら、そこに返ってきた答えが、『何をすればいいですか?』だったら、わたしはどんな感情になると思いますか?


そして、

『私は一応、医者ですが一人ではちゃんと患者さんを診た事が無いんです。』

『普段はファミリーレストランでバイトしていて時々こうしてカルテを書いたりお医者さんごっこをしたりして楽しんでいるんです。』

『今回は初めての患者さんだから、ドキドキしていますが、ワクワクもしています。』

『先に私の診療報酬の金額を教えてもらえますか?ちゃんと払ってくれますよね?だって患者さん診るんですから!』


と、言われたらわたしはどんな感情になると思いますか?


それでも今、診てもらわないと友人は苦しんでいるし、闇雲に病院を探しに出かけてもし見つからなかったら、友人は命を落としてしまうかも知れない。


そう思ったわたしは貴方にわたし自身の外科医のドクターとしての経験談の話しをします。

「一般論ですが、ドクターは先にまず患者の問診をして、患者の病状をこれまでのケースに当てはめて想定していきます。」

「だから闇雲に投薬したりすることは避け、まずは病状を把握することが大切です。」


と言ったら、

『そんな事は聞きたくないから早く、どうやって診察すればいいかを適切に教えてください。そして診療報酬は幾らですか?』


と言われたらわたしは気を失うだろう。